にっぽんのナポレオンと言われた男がいる。日露戦争や太平洋戦争の時ではない。幕末から明治にかけ函館戦争・西南戦争などで活躍した「長州人:山田市之充」その人である。かの高杉晋作が後継者と任じたほどの名将である。また、小男であるところが、妙に近親感を覚える。
晩年は、法典整備に尽力し、皇典講究所(現国学院大学)、日本法律学校(現日本大学)の設立にも関わった。
秋山香乃「五稜郭を落とした男」という本がある。「用兵の妙、神の如し」と詠われた山田顕義の若き日々の戦いを、吉田松陰、高杉晋作や久坂玄瑞など、維新回転の原動力となった多彩な登場人物とともに描いた名作である。長州人には、とにかくたまらない作品です。司馬遼太郎先生は、なんだかんだ言っても「長州嫌いの薩摩好き」ですから、長州人の描き方がいまひとつだが(乃木大将は最大の犠牲者)、秋山さんは実に最高です。幕末物好きは是非読んでもらいたいです。
0 件のコメント:
コメントを投稿