またまた、高橋克彦の作品を読む。『天を衝く』は戦国中末期の東北・南部の武将・九戸正実(くのへまさざね)を描いたものだ。優れた軍略で勝てる戦(いくさ)しかしないという九戸正実。相手の裏を読んだ緻密な戦略で、数々の戦いを制していく。作者は、時代と地勢が許せば、彼は信長と対等に争うことができた男と見ている。しかし南部家との内部の抗争が彼の出番を空しくする。そして、最後には豊臣の軍門に下った主家南部家に見切りつけ、東北平定
を目指す豊臣軍に負けを覚悟の悲壮な篭城戦を挑むのだ。作品を通じての正実兄弟を中心にした九戸党の結束の強さと武士としての潔さが強く印象に残る。かなりお勧めです。
2010年2月20日土曜日
天を衝く~秀吉に喧嘩を売った男
2010年2月15日月曜日
検見川神社
2010年2月14日日曜日
火怨 北の燿星アテルイ
高橋克彦著「火怨 北の燿星アテルイ」を読む。古代蝦夷の阿弖流為(アテルイ)を描く渾身の大作!辺境と蔑まれ、それゆえに朝廷の興味から遠ざけられ、平和に暮らしていた陸奥の民。8世紀、黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に、蝦夷の若きリー
ダー・阿弖流為は遊撃戦を開始した。北の将たちの熱い思いと民の希望を担って。古代東北の英雄の生涯を空前のスケールで描く、吉川英治文学賞受賞の傑作。
これは、蝦夷版水滸伝のようだ。歴史小説の中で男たちを輝かせる能力がすばらしい。この時代は、教科書では単に坂上田村麻呂が蝦夷を討伐したとしか教えられない。しかし、やはりそこには、「人にあらず」「俘囚」と蔑まされた蝦夷たちの男としてのりっぱな闘いがあったのだ。感動!!
2010年2月13日土曜日
2010年2月7日日曜日
QED 御霊 将門
高田崇史著 QEDシリーズ「御霊 将門」を読む。
靖國神社を皮切りに、築土神社、神田明神、首塚、兜(かぶと)神社、烏森神社、稲荷鬼王神社、鎧神社、さらには成田山新勝寺へ。お花見に出かけたはずの棚旗姉妹と桑原崇だったが、いつしか将門ゆかりの地を巡る小旅行に。日本を代表する大怨霊、将門の真の姿とは、朝廷からの理不尽な要求をはね除けた救世主だった!?のか。
登録:
投稿 (Atom)