2008年6月21日土曜日

日出づる国・水漬くかばね

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4巻目・5巻目 完読。



「日出づる国」は、絶大な権力を握った蘇我馬子の引き起こした崇峻天皇暗殺から推古女帝の死までを描く。後半は聖徳太子が、大帝国隋を相手に対等の外交政策を取ることにより、半島政策を有利なものに展開していこうとした気概を中心に描かれているが、それ以外は、さほど太子の事績は詳細ではない。あたりまえである。日本書紀における太子の生涯は、さほど多く描かれていないからだ。日本書紀を元に書かれた本書なのでこの点に不満はない。



「水漬くかばね」は、蘇我氏の専横に見切りを付けるべく、同じ理想で結ばれた中大兄皇子(天智天皇)と中臣鎌足が蘇我氏を斃し、「大化改新」事業を打ち出してゆく姿を中心に描かれている。しかし朝鮮半島では、新羅を従えた強国・唐が百済の王都を陥とし、百済・高句麗との三国同盟で唐に対抗しようとする日本の外交政策は危機にさらされる。友邦救援のため、日本は運命の「白村江の戦い」へと突入していく。





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