第2巻・・ラムセスがついに即位。光の息子、太陽の化身、ラムセス王(2世)の誕生である。だが未だあきらめきれず執拗に王位を狙う兄シェナルに加え、リビアの魔術師オフィール、強国ヒッタイトの魔の手が次々にラムセスに忍びよる。一方、運命の悪戯に翻弄されていくモーゼ。唯一神ヤーウエに導かれヘブライ人としての生き方を模索する。有形無形の敵に打ち勝つため、ラムセスとネフェルタリは、不滅の大神殿「ラムセウム」を建を決定する。
第3巻・・強国ヒッタイト(現トルコを中心地とする)がついにエジプトに牙をむいた。ラムセスは、全力でエジプト軍の武力強化を急ぐ。だが、敵の諜者の暗躍、乱立する国内外の謀略に戦況は混迷していく。ラムセスとその腹心たちは、敵の巡らした幾重もの罠にどう立ち向かうのか?難攻不落のヒッタイト大要塞、カデシュの砦でラムセス生涯最大の死闘が幕をあける。今に残る世界最古の大国同士の戦い。ラムセスの神としての力が勝敗を決する。
第4巻・・失踪していたモーゼが突然ラムセスの前に現れる。神の啓示を受け、ヘブライ人をエジプトから解放するために戻ってきたのだ。かつての親友との確執に苦悩するラムセス。一方、闇の世界からの執拗な攻撃のために、徐々にその生命の火に翳りが見えてきた王妃ネフェルタリ。ラムセスは、ネフェルタリの愛と美を称えるため、アブ・シンベルの地に壮麗な神殿の建築を進めるのだが…。
第5巻・・ラムセスは、ヒッタイト国の皇女をエジプト王妃として迎え、両国間に真の和平を得ようとした。だが、水面下ではウルヒテシュプ率いるリビアの残党が、エジプトの平和を脅かす。最後の戦いに倒れ、ラムセスのもとを去る親しき友人たち…。そして、ラムセスの身体を生涯最後の敵、‘老い’が蝕み始めた。
『太陽の王ラムセス』堂々完結。
古代エジプト王朝きってのファラオだ。巨大なアブシンベル神殿を初め、カルナック神殿、ルクソール神殿など古代エジプト王朝の主要な建造物の大半はラムセスによって造られた。ラムセス2世は67年間(90歳まで)という長い期間、エジプト全土のファラオとして君臨した。それを変わりない友情と王としての義務を通して描いた本書は面白く読めた。是非ご一読を。
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