2014年4月27日日曜日

史記 武帝紀 七

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北方健三著「史記 武帝紀 七巻」読み終えました。最終巻です。



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前漢の中国。老いを自覚する武帝・劉徹は、漠然とした不安を抱いていた。宮中に蔓延る巫蠱の噂。その嫌疑をかけられた皇太子は、謀反の末、自死を遂げる。国内の混乱をよそに、匈奴との最後の戦いが迫っていた。敗北を続ける将軍・李広利は、その命を賭け、敵将の首を執拗に狙う。一方、匈奴に降り右校王となった李陵は、故国への想いを断ち切るかのように最後の戦いに向かう。亡き父の遺志を継ぎ、『太史公書』を書き上げる司馬遷。そして極寒の地に生きる蘇武は、友と永遠の絆を紡ぐ――。北方版『史記 武帝紀』感涙の完結。





武帝はもちろん李陵や蘇武、桑弘羊、司馬遷のそれぞれの「生」の意味と「死」の受け入れ方が明確に描かれていきます。水滸伝に見られる壮絶な漢(おとこ)の生き様ではなく、淡々と自己の身に起きた運命を受け入れ、その中で「どう生き続けていくか」を淡々と考える姿もまた漢(おとこ)の在り様なんだと思わせてくれます。





「岳飛伝」早めの文庫本化を期待しております。


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