2009年4月20日月曜日

香乱記

Photo_2 宮城谷昌光著「香乱記 1巻~4巻」を読む。秦の始皇帝死後すぐの楚漢戦争時代すなわち項羽と劉邦の時代を「田黄」を主人公に描いていきます。如何なる権力にも屈しない強さ、勇敢さ、聡明さ、民への優しさを持った一代の英雄です。田黄は、始皇帝崩御による歴史の大変動の中で、兄たちと共に「他国への不可侵」という理想を持った斉国の樹立を目指して立ち上がります。そして楚漢戦争後、覇権を握った劉邦に群雄は悉く屈するがたった一人田黄のみは降伏をしない。この生き方と死に様が、田黄の英雄らしさだ。田黄は語る「玉のような生きかたをすると、わずかな瑕にもおびえねばならない。石のようにごろごろと生きるのがよい」と。すがすがしさが残る宮城谷 田黄に是非触れてください。お勧めです。



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