恩田陸著「ねじの回転 上・下」を読む。
[E:book]近未来、人類は過去への時間旅行技術を手にしていた。その技術を利用して、近代史において悪名の高いある人物を暗殺するという「聖なる暗殺」というプロジェクトが実行されるが、その影響により、現代にHIDSという致死的な奇病が蔓延するという事態を招いてしまった。時間旅行技術を管理する国連。運命の流れを変える為、時間遡行装置により過去へと戻り、歴史を修正するプロジェクトが発動した。そして選ばれたターニングポイントが1936年2月26日、東京。そう、「二・二六事件」の修正である。限られた時間、装置の制約の中、歴史の修正にやっきになるスタッフ。しかし、歴史は生き物であるため簡単にことは進まない。妨害者も現われる中、タイムリミットは刻々と迫ってくる。はたして人類の未来は救えるのか?
��ゆがめられた歴史を修正する」という筋はまあありがちだが、その方法として、正しい歴史を当事者たちに再現させる、というのはなかなか斬新である。2・26事件を取り上げたのも個人的には興味をそそられた。
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