2012年5月28日月曜日

古書の来歴

Photo

ジュラルディン・ブルックス著「古書の来歴」を読む。
[E:book]500年の時を生き延びた稀代の古書“サラエボ・ハガダー”。それはなぜ造られ、どんな人々の手で守られてきたのか?鑑定をまかされたハンナがその本の中で見つけた白い毛、塩の結晶、ワインの染み、留め金の痕跡、蝶の羽が、15世紀スペイン、17世紀ヴェネチア、19世紀ウィーン、20世紀サラエボで起きた驚くべき苦難の物語を雄弁に語っていく!運命に翻弄されながらも激動の歴史に耐えた1冊の美しい稀覯本と、それにまつわる人々を描いた歴史ミステリ。翻訳ミステリー大賞受賞作。

予想していた謎解きとどんでん返しのミステリーとは全く違った。新鮮なヒストリカル・ミステリーだろうか。
一冊の古書『サラエボ・ハガダー』(ユダヤ教の祈祷書)を巡り、それに関係したさまざまな時代の、さまざま階級・社会の人々の姿を描く。あくまでも力点は、本そのものよりも本にまつわる人々が描かれている。
実在するサラエボ・ハガダーの物語として読んでください。

0 件のコメント:

コメントを投稿