中路啓太著「己惚れの記」を読む。
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その男はどうしようもなく己惚れていた。武士が滅びようとする天保の改革期、主君水野忠邦の理想を実現するためには、愚か者と揶揄されても己の信じる道を貫くしかないからだ。特異な生い立ちのやくざ者や血に飢えた剣客たち、欲に憑かれた大奥女中らの思惑も交錯し、忠と義の物語は一気に加速していく。
そもそも忠義とは何か?その一つの答えが「己惚れ」です。
主君なら自分の行動を察してくれる、理解してくれる。
自分なら主君の気持ちを理解した上で最善の行動がとれる。君主の間違った考えや行動も正してみせる。
なんとも凄い想いです。
自分さえも犠牲にしてまで行動する。それこそが武士の生き様であると。
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