半藤利一の「日本でいちばん長い日」を読む。前に読んだ、「日輪の遺産」により、S20.8.15に何が起こったかを書いたこの本がどうしても読みたくなったのだ。映画にもなり話題となったらしい。昔からいつか読むつもりでいたが、とうとう こんにちに至った。昭和20年8月14日正午から24時間の内に起きた出来事を、埋もれていた資料をもとに再現した完全なノンフィクションだ。如何にして終戦がなったか、またそこに多くの葛藤が存在したかがわかる。
「今日の日本および日本人にとって、いちばん大切なものは”平衡感覚”によって復元力を身につけることではないかと思う。内外情勢の変化によって、右に左に、大きくゆれるということは、やむをえない。ただ、適当な時期に平衡をとり戻すことができるか、できないかによって、民族の、あるいは個人の運命がきまるのではあるまいか」と昭和40年に大宅荘一氏は書いている。その言葉は、いつの時代も、そう今でも間違いなく言えることではないか。
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