2011年10月29日土曜日

紀文大尽舞

Photo_2米村圭伍著「紀文大尽舞」を読む。
[E:book]紀伊国屋文左衛門の一代記を書こうとする戯作者見習のお夢を主人公とした、ユーモア時代ミステリー。紀文の企み、大奥での権力抗争、吉宗と紀州藩の暗躍、将軍継承をめぐる暗闘……。お夢の活躍で次々と驚くべき話が明らかになっていく。堀に突き落とされ泥に埋まって溺れそうになったお夢を助けるのが、紀州藩士倉地仁左衛門(『風流冷飯伝』シリーズでおなじみのの倉地政之助の祖先)とその手先のむささびの五兵衛。そして、大久保彦左衛門と名乗る老旗本。紀文の愛妾三浦屋几帳や娘明夜、幇間二朱判吉兵衛、大奥の天英院やお附きの女中志賀ら、多彩な人物がトンデモナイ物語にしていく。

戯作者となるという夢目指して一直線の主人公が、紀文の半生を追ううちに、彼が目論む巨大な陰謀の正体に気付き、仲間とともにそれに挑むが・・・・時あたかも六代家宣から七代家継を経て、八代吉宗へと将軍の座が転々としていく時期。お夢が首を突っ込んだのは、まさにこの将軍継承の舞台裏であった。さて如何にてんかいしてゆくものか・・・。






0 件のコメント:

コメントを投稿