酒見賢一「周公旦」を読んだ。このところ、酒見ものを漁ってしまっている。「陋巷にあり」が自分の肝にぴったりハマってしまった関係だろう。やはりこの本は抑えておきたい。孔子が生涯憧れ続け夢にまで見続けた周王朝の至高の聖人である。かの太公望と並び称されるであろうか。周代の儀式や儀礼について書かれた「周礼」「儀礼」は彼の著とされる。本書は、殷を滅ぼしたといえ西域の弱体である周を一大国家へ導く周公旦の「礼」の力とは如何なるものか?そこに焦点をあてる。周公旦は、偉大なる政治家か、それとも巫師(シャーマン)か。何故、彼は亡命先を楚に選んだのか、その謎に迫ります。 非常に短い作品だが、封神演義での文官のイメージでさして活躍もしていない周公旦の真の怖さを表現した面白い作品だった。
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