2008年3月7日金曜日

ノストラダムスと王妃

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「王妃とノストラダムス」を読む。どうも続けて同じ作家の本を読むくせになっている。昔、名作映画で「王妃マルゴ デュマ作品」というフランス映画があったが、そこへつながる16世紀の物語だ。1999年から早9年たち、もはや知らない人もいるノストラダムスだが、如何に世に出てきたか虚構と史実を織り交ぜ物語にしたこの小説は気に入った。もう一人の主人公は、アンリ2世の王妃「カトリーヌ・ドゥ・メディシス」。蛇太后と呼ばれた怖い怖い王妃だ。彼女は王妃となった今もフランス宮廷で冷遇されている状況にある。アンリ2世は、20歳年上の寵妾ディアヌにぞっこん。そんな中、彼女はアンリ二世、彼女の長男フランソワ二世と続く時代において、王国と王家を守るため、密かに闘いに乗り出す。その為には、預言者ノストラダムスに宮廷に招くことに成功する。様々な権謀術数と事件が、ここから始まる・・・・・。それにしても歴史上悪名高い人物カトリーヌ・ドゥ・メディシスのイメージを一変させたばかりか、登場人物の豊かな個性には感服。鉄の意志でカトリーヌを守り抜こうとした腹心の部下アルベルト、死の臨んで自分の本心を告白するアンリ2世、宮廷を牛耳る大元帥モンモランシーなどなど。臨場感あふれる作品に拍手を送りたい。



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