石黒耀著「忠臣蔵異聞~家老大野九郎兵衛の長い討ち入り」を読む。
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悪家老として名高い、赤穂藩の経済官僚・大野九郎兵衛。しかし、彼こそが、先進的な製塩技術の開発と塩相場による儲けで、お取り潰しにあった浅野家再興を志す忠臣だった。赤穂浪士の討ち入り後は、真の仇を討つべく、米相場を下落させ、さらに布石は長州にも…。『死都日本』『震災列島』『富士覚醒』…サイエンス・フィクションの名手が、元禄赤穂事件から維新戦争まで、滔々と流れる歴史の大河の核心を、大野九郎兵衛の仇討ちを主旋律に、壮大なスケールで解き明かす。類のない時代ミステリーの快作。
現代人が幽体と対談するかたちで物語は展開していきます。赤穂浪士の敵討ちの秘密から、それが倒幕の原動力となったという作者独自の解釈を霊に語らせるという形式は斬新で面白かったです。(奇想小説として)
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