2008年5月14日水曜日

飛鳥とは何か

Photo 梅原猛「飛鳥とは何か」を読む。本書は、「飛鳥とは何か」「死の聖化」「飛鳥をめぐる謎」の三篇からなる。



6~7世紀にかけて、王の都は、飛鳥を出たり入ったりした。(なんと5回ずつもだ)梅原氏は、この時代の紛れもない政治的拠点である飛鳥から、変革を求めるたびに、むしろそこから逃げ出さねばならなかったかを解き明かす。興味深い本であった。



残念ながら未だに「飛鳥」を訪れたことはない。大学時代、京都にいた時に行っておけばよかったと後悔している。



さて新しい考古学的な発見があるたびに日本のこの時代の以前の有様は根底から覆されたりしてるが、本書も今の時代では少し合わない所もあるようだ。しかし、その土地をめぐる権力者の力学が語られる時、見えてくるものもあるのだろう。梅原氏はさすが「歩いて観る、知る」哲学者だ。机上の歴史学者とは一味違う。



この時代以前の古代日本史は、本当におもしろい。謎が多くあるからだ、いや謎だらけだからだ・・・・



0 件のコメント:

コメントを投稿