2009年10月4日日曜日

始皇帝

Photo_2 塚本青史著「始皇帝」を読む。暴君、そして英傑!血筋という運命、乱世に飛び交う謀略、三度の暗殺未遂を乗り越え中華を制したファースト・エンペラーの生涯を描ききる、畢生の書き下ろし。



中国の事をChina(チャイナ)と言うが、これは「秦」の事である。話はそれるが、何故 日本人は、かの国を、「中国」と呼ぶのだろう。はたまた呼ばされているのか。周囲の国々を蔑視する中華意識を意味するのが中国という言葉だ。それならば、チャイナでいいではないか。漢字にすれば「支那」だ。これが、世界共通語である。しかし「支那」という漢字は、何故だが、蔑称的なイメージがつきまとうので、やはり「チャイナ」でいこう。



話を戻そう。本書は、「始皇帝」(政)が人質として、趙に幽閉されていた時代から始まり、不老長寿へ憧れ暗愚の暴君へ変貌するまでを描く。とりたてて変わった話はない。本書の面白いのは、時代から取り残され消えていった墨家の姿を何気なく滑り込ませているところだろう。



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