2012年9月8日土曜日

傀儡

Photo坂東眞砂子著「傀儡くぐつ」を読む。[E:book]鎌倉時代、自らの顔の肉を削ぎ、北条氏への呪いの言葉を残して、山中に消えていった武者がいた。九年後、関本宿近くの墓場を通り過ぎた傀儡女は、暗い穴のような瞳を持つ瀕死の女と出会う。傀儡女と一夜を過ごす、鶴岡公暁と名乗る武者。瀕死の女を救った、藍色の目の僧。鎌倉に、そして日本にかけられた「死の呪い」を解く、歴史長篇小説。

傀儡とは、操り人形のこと。人は、何かによって縛られ操られているのか。不安や執着により裏の自分に表の自分が操られている。天皇-将軍、将軍-執権の構図と相まって、そんなことを教えてくれる。





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