2013年2月3日日曜日

春の陽気~こだまゴルフクラブ

本日は、2月初旬というのに春の陽気。20度近くまで気温が上がり絶好のゴルフ日和でした。



会社の先輩3名とのプレーを楽しみました。年末に購入したドライバー。(テーラーメイド:ロケットボールズ)いやー飛びます。46インチと長いので何度か練習場でしなりのタイミングの調整をしましたが、少しわかってきた気がします。かなり高弾道で飛んでくれます。最近のドライバーイップスで、しょげていたティーショットが復活の兆し。まだ、オープンフェイスな分、右へのプッシュアウトは出ますが、何と言っても距離が出るのはスコア以上に嬉しいものです。


今日は、アイアンが全くダメでスコアは47:45=92と極めて平凡な記録となりましたが、楽しいゴルフでした。


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2013年2月2日土曜日

卵をめぐる祖父の戦争

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ディビット・ベニオフ著「卵をめぐる祖父の戦争」を読む。



[E:book]



「ナイフの使い手だった私の祖父は十八歳になるまえにドイツ人をふたり殺している」作家のデイヴィッドは、祖父レフの戦時中の体験を取材していた。ナチス包囲下のレニングラードに暮らしていた十七歳のレフは、軍の大佐の娘の結婚式のために卵の調達を命令された。饒舌な青年兵コーリャを相棒に探索を始めることになるが、飢餓のさなか、一体どこに卵が?逆境に抗って逞しく生きる若者達の友情と冒険を描く、傑作長篇。







2013年1月26日土曜日

己惚れの記

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中路啓太著「己惚れの記」を読む。



[E:book]




その男はどうしようもなく己惚れていた。武士が滅びようとする天保の改革期、主君水野忠邦の理想を実現するためには、愚か者と揶揄されても己の信じる道を貫くしかないからだ。特異な生い立ちのやくざ者や血に飢えた剣客たち、欲に憑かれた大奥女中らの思惑も交錯し、忠と義の物語は一気に加速していく。







そもそも忠義とは何か?その一つの答えが「己惚れ」です。



主君なら自分の行動を察してくれる、理解してくれる。


自分なら主君の気持ちを理解した上で最善の行動がとれる。君主の間違った考えや行動も正してみせる。


なんとも凄い想いです。




自分さえも犠牲にしてまで行動する。それこそが武士の生き様であると。




新・雨月 上・中・下

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船戸与一著「新・雨月 上・中・下」三巻完読。





[E:book]




西軍・長州藩の間諜・物部春介は修験僧に扮していた。木戸孝允から新発田藩での一揆使嗾の命を受け、成功。次に武器商人スネル兄弟経営の商館を潰すため新潟にむかった。長岡の元博徒・布袋の寅蔵は、家老の河井継之助に信服して組を解散。以降、継之助のために動いている。会津藩政務担当家老・梶原平馬は奥羽越列藩同盟結成を機に、北方政権樹立を夢みる。慶応四年、生き残りをかけた各藩の思惑と、時代の流れのなかで、うごめき死にゆく者たち。







一千ページを超えるこの大河小説は、歴史の表舞台にはあらわれにくい藩士や間諜(かんちょう)ら無名者たちを思い切り動かして、幕末の英雄たちの奸計(かんけい)や謀略のありさまをあばきだし、各藩の離反や裏切り、殺戮(さつりく)戦の構造をあざやかに浮かびあがらせる。







会津戊辰戦争の歴史は、従来、会津藩士とその家族たちの義に殉じる凄絶な悲劇や敗者として歩んだ過酷な運命が強調されがちだが、この小説は一味違った。





恭順などしていなかった「会津」をちゃんと理解して小説にしているし、「会津」が如何に時代をわかっていなかったか、わかろうとしなかったかということも正しく理解して書いている点はお見事。






時勢。戦略・戦術。改革 何もなされずに、士魂に執着したが上の有様がよくわかります。そして「会津士魂」などという言葉の裏に潜む、農民・町民蔑視の姿勢もまた、さまざまな悲劇を起こしていくのです。






また、長州憎しが未だに残る会津だが、会津との戦いに長州軍はほとんどいなかったこともちゃんと書いている。りっぱです。










2013年1月20日日曜日

山河果てるとも

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伊東潤著「山河果てるとも~天正伊賀悲運録」を読む。



[E:book]戦国時代の伊賀国は、六十六家もの土豪(国衆)が共存する「五百年乱不行地」であった。むろん、些細な土地争いはあったが、それも「惣」という評定機関により合理的に解決していた。まさに伊賀国は、土豪たちにとっての理想郷であった。しかし、信長が「天下布武」の旗印の下、伊勢・伊賀に食指を伸ばし始めたことにより、彼らの平和は破られることになる。
 


風雲急を告げる伊賀国に二十歳前後の四人の若者がいた。彼らの家は伊賀六十六家に属する豪族の子弟たちであった。平和な日々、彼らはともに田畑を耕し、猪を追い、夢や理想を語り合った。彼らは伊賀の地をこよなく愛し、祖父や父と同様にこの地で生き、そして、この地で死んでいくものとばかり思っていた。しかし、天下の情勢は彼らの運命を変えていく。
 


当時、隣国伊勢はすでに織田家の手中にあり、国主には信長次男の信雄が据えられていた。信雄は他の兄弟と比べて見劣りし、信長から最も軽視されていた。そのため、何か大きな戦果を挙げて、信長の寵を得ようとしていた。そこに付け込んだのが、僧侶出身の佞臣滝川三郎兵衛であった。彼は策を弄し、伊賀国衆を戦闘に駆り立てようとしていた。
 


かくして、「五百年乱不行地」伊賀国を舞台に、血で血を洗う抗争の火蓋が切って落とされた!












以前、和田竜「忍びの国」も天正伊賀の滅亡を描いた小説でした。そちらは伊賀の人々を「忍び」として描いた痛快小説でした。








本書は、伊賀の長年住み続ける、足跡はもとより、家名さえ残らぬ国衆たちの生きた証を描いています。忍者に象徴される超人ではなく、等身大の人間としての伊賀国衆の実像が見えてきます。織田信長という一人の男が起こした時代の大波は、伊賀を飲み込みました。若者たちは、外部からもたらされたこの大波にいかに対処するかという難題を押し付けられ、ある者は徹底抗戦し、ある者は妥協点を探り、また、ある者は進んで大波に身を委ねることになります。そうした若者たちの物語です。 お薦めです。


2013年1月15日火曜日

けっこうな雪

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昼前から降りだした雪が止まりません。千葉でこんなに降るのはいつ以来でしょうか?





庭の金宝樹の枝が、雪に押されてかなり下がって来ました。
























Img_1318玄関側もかなり・・・・


ママと娘の車「ミラココア」も完全に雪をかぶってます。




明日の朝が心配です。


2013年1月13日日曜日

新ナポレオン奇譚

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G.K.チェスタトン著「新ナポレオン奇譚」を読む。





[E:book]




1904年に発表されたチェスタトンのデビュー長編小説、初の文庫化。





1984年、ロンドン。人々は民主主義を捨て、籤引きで専制君主を選ぶようになっていた―選ばれた国王は「古き中世都市の誇りを復活」させるべく、市ごとに城壁を築き、衛兵を配備。国王の思いつきに人々は嫌々ながら従う。だが、誇りを胸に故郷の土地買収に武力で抵抗する男が現れ、ロンドンは戦場と化す…幻想的なユーモアの中に人間の本質をえぐり出す傑作。








民主主義をやめ、官僚の中からくじ引きによって専制君主を選ぶことになった理由が、“民衆は皆愚かだから、誰がやっても同じだ”というところがすごいです。



世の中は進歩し、より良い方向へ向かうという考え方が一般的だった20世紀初頭の西欧諸国の人々に対する皮肉でしょう。






2013年1月12日土曜日

瑤泉院

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湯原裕光著「瑤泉院~忠臣蔵の首謀者 浅野阿久利」を読む。



[E:book]


浅野内匠頭夫人、阿久利。内匠頭の切腹後、落飾して瑤泉院と号したこの女性こそが、大石内蔵助を陰で支え、赤穂四十七士の吉良邸討入りの絵図を描いていた―。阿久利と内蔵助の淡い交情、幕閣最高権力者・柳沢吉保との知恵を尽くした探り合い。後に「美貌御前」と称された才色兼備のヒロインを軸に、膨大な資料を縦横無尽に駆使して誕生した、静かな感動溢れる出色の忠臣蔵小説。





本作品は、実に秀逸です。幾つか忠臣蔵ものを読んでいますが、謎の多い忠臣蔵で、事実とフィンクションを組み合わせていながらも違和感なく見事に説得力をもって仕上げています。TVドラマ化もされたようですね。阿久利と内蔵助の淡い交情は余計でした。






泉岳寺を訪れることがあっても、吉良邸跡を訪れる人は滅多に居ないでしょう。両国に本所松坂公園というのがあります。公園というよりここが吉良邸跡です。海鼠壁の塀に囲まれた小さなスペースで残っています。


Img_1304_2行ってみた。




吉良上野之助の「みしるし洗いの井戸」もありました。










2013年1月7日月曜日

八重の桜 と アテルイ伝

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いよいよ大河ドラマ「八重の桜」が始まりました。同志社大学卒業生としては、非常に楽しみではありますが、


心配なのは、年末年始によく放送される民放の「白虎隊」に見られるような、歪められた「会津観光史学」に基づく演出が、やはりここでもなされるのではないかということです。








あの司馬なにがし や 早乙女なにがし、星なにがし といった作家の虚偽・捏造や不調査・不勉強、勘違いによる誤った歴史の創作に準じてしまう可能性はないか?




観光のために捏造され続けた恨み文化の観光のための観光による創作を真に受けてNHKまでもが、「東北および福島」ということで演出してしまうのではないか?






十分ありそうです。


その点で不愉快になり見るのを止めてしまうかもしれません。




数年前、龍馬伝も「吉田松陰先生」のあまりにも軽薄な描き方に呆れて見るのを止めましたから。今年もそうなるかもしれません。








さて時を同じくしてBSで放送される高橋克彦の名著による「アテルイ伝」4回物は楽しみです。


これを大河にしてもいいくらいです。


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2013年1月6日日曜日

入間カントリークラブ

今年の初打ちは、埼玉の「入間カントリークラブ」。8時42分スタートでしたが、グリーンはまだ「カチカチ」状態。なにせ気温はマイナス3度。「グリーンに直接乗せてはいけない」という、違うゲームのような展開。そして今日はなんと朝だけでなく、気温が上がらずほぼ最後までこのようなグリーンでの戦いとなりました。



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前半(IN)は、アプローチとパットが冴え渡り41。最後のロングは7mの下りを読んでバーディーでの締めくくりということ無し。


しかし後半(OUT)はドライバーイップスがどんどんひどくなり全くいいところなしの49でした。




終わってみればまさかの90。80台はかたい思っていたのに・・・トホホ。




このコースはアップダウンが結構きつく、INは特に狭いです。




それにしてもドライバーイップスまだまだ完治ならずにはショックは大きい。


高麗神社

今日は、埼玉県入間にてゴルフ。早く出かけて6時45分「高麗神社」に参拝。



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668年に唐・新羅に滅ぼされ亡命して日本に居住していた高句麗からの帰化人を朝廷はこの地に移住させた。主祭神である「高麗若光(ジャッコウ)」は、朝廷の命により高麗郡の設置にあたって他の高句麗人とともに高麗郡の地に移ってきたものと推定されている。



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神門の扁額には「高句麗神社」の文字がみえる。高麗とは「コウライ」ではなく「コウクリ」ということがわかる。



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神紋は「鶴の丸」紋でした。鎌倉の鶴岡八幡宮と同じです。



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拝殿と本殿は何造りかちょっとわかりませんでした。



神社右手の山道があったので登ってゆき奥宮らしき場所にも参拝してきました。



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少しずつ朝日が当たり始めてきました。



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2013年1月5日土曜日

靖國参拝そして築土神社へ

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今年も靖國神社参拝して参りました。

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長州人としては、拝殿左奥にある「招魂社」も忘れずに参拝しております。





九段に来たで、「築土神社」にも参拝です。 Img_1298a




神紋は「三つ巴紋」「九曜紋」のようですが、平将門に因んだ繋ぎ馬(つなぎうま)の紋も使用されます。




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現在のご祭神は、天津彦火邇々杵尊(あまつひこほのににぎのみこと)ですが、言わずと知れた「平将門公」をお祀りしている神社です。平将門の首(頭蓋骨や髪の毛)そのものも、かつては当社内に安置されていたといわれ、多くの将門所縁の社寺の中で、将門信仰の象徴的神社となっていました。



2013年1月3日木曜日

初詣

ゴルフ練習へでかけ帰りに1人で地元の神社 「子安神社」へ初詣に行きました。



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2013年 我が家の健康と幸せを祈願させて頂きました。


2012年12月29日土曜日

本日 マーラーDAY

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本日よりお休み。朝6時から「勝手にマーラー聴いちゃうDAY」。 





マーラーの交響曲 名盤から



第1番ニ長調「巨人」


@クラウス・テンシュテット指揮     シカゴ交響楽団


録音:1990-5&6(ライヴ)




第2番ハ短調「復活」


@レナード・バーンスタイン指揮     ニューヨーク・フィルハーモニック 
 クリスタ・ルートヴィヒ(M)、バーバラ・ヘンドリックス(S)ウェストミンスター合唱団




第5番嬰ハ短調


@レナード・バーンスタイン指揮  ウィーンフィルハーモニー管弦楽団


録音: 1987年9月  フランクフルト




第6番イ短調「悲劇的」


@クラウス・テンシュテット指揮   ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団


録音:1991年 ロイヤル・フェスティヴァル・ホール ライブ




第9番ニ長調


@クラウディオ・アバド指揮   ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


録音:1999年9月








孤闘

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「孤闘~立花宗茂」上田秀人著を読む。  



[E:book]


武勇に誉れ高く、乱世に義を貫いた最後の戦国武将の風雲録。大友家臣として島津と戦い、秀吉下での朝鮮従軍、さらに家康との対決!関ヶ原で西軍に与し改易となるも、旧領柳川に所領を安堵された稀代の猛将の奮闘と懊悩を精緻に描く。単行本第一作にして第十六回中山義秀文学賞を受賞。





立花宗茂は大友宗麟配下の名将高橋紹運(鎮種)を父に持ち、その後、長男でありながら、これまた宗麟配下の智将である戸次道雪(立花道雪)の婿養子になり、立花家を引き継いだ人物で、東の本田平八郎忠勝、西の立花左近将監統虎(宗茂)と秀吉から激賞された西国の名将だ。



2012年12月23日日曜日

マーラーの交響曲

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金聖響+玉木正之著「マーラーの交響曲」を読む。





[E:book]『巨人』『悲劇的』『大地の歌』や『千人の交響曲』、未完の遺作まで…史上最強の交響曲作家の魅力を語りつくす。常に新しい表現に挑み続けた作曲家の交響曲をさまざまな角度からユーモアたっぷりに語る入門書の決定版。







≪君のために生き、君のために死ぬ≫と、最後に楽譜に書き込んで亡くなったマーラーが、交響曲で伝えたかったメッセージは、結局、言葉でいってしまえば単純な結論になりますが、「愛」ということになるんじゃないでしょうか。――<本書より>

















まえがき 貪欲な音楽ファンの呟き――玉木正之
 



プレトーク マーラーの交響曲~初めてベートーヴェンを超えた音楽


第一章 交響曲第一番ニ長調「巨人」


第二章 交響曲第二番ハ短調「復活」


第三章 交響曲第三番ニ短調


第四章 交響曲第四番ト長調


第五章 交響曲第五番嬰ハ短調


第六章 交響曲第六番イ短調「悲劇的」


第七章 交響曲第七番ホ短調「夜の歌」


第八章 交響曲第八番変ホ長調「千人の交響曲」


第九章 交響曲「大地の歌」


第十章 交響曲第九番ニ長調


第十一章 交響曲第十番嬰ヘ長調(デリック・クック補筆完成全曲版)

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フタートーク 世紀末の音楽から新世紀の音楽へ
 


あとがき――金聖響
 


グスタフ・マーラー年表




最近またマーラーがマイブームとなっているので買ってみた。素人にはちょうどいい解説書かと思う。


風の王国5 / 藪の奥

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12月発売 平谷美樹著 「風の王国5」を読む。次は2月だ。 全10巻といわれている来年の秋までかかりそう。しかし、実におもしろい。舞台は良し、登場するキャラクターたちはいずれも一癖も二癖もあるユニークな人物ばかり――骨太の歴史伝奇活劇として、今後の展開に益々目が離せません。



<5巻>



芳蘭は唐へ貢ぎ物として送られるさ中、耶律突欲と出会い、運命を共にすることとなった。一方、契丹の皇后・月理朶の命により、遼州城にいた明秀たちは、捕らわれの身となってしまう。失ったものは東日流兵千人の命。明秀は、自分を護ろうとして死んでいった千人のために、何があっても生きのびようと決意をする。滅びゆく渤海の運命は果たして…?





Photoつづいて、平谷繋がりで「藪の奥」という本を読破。



[E:book]後にトロイア発掘によって世界的な名声を得ることになるシュリーマンは、早世した友人チェリョムヒンから、彼の遺言とともに「黄金郷ヒライズミ」の地図を預かる。



藤原氏は源頼朝が持ち帰った以外の膨大な財宝を隠したに違いないとチェリョムヒンは考え、その発掘をシュリーマンに託したのだ。


一攫千金と名声獲得の野望を胸に、シュリーマンは奥州藤原氏の財宝探しに幕末の日本に渡る。髭を伸ばし蝦夷に化け、横浜居留地から平泉生まれの橘藤や通訳の深野らを伴い平泉に発つ。


700年の時を隔て、頼朝が平泉から奥州征伐から戻った行程を逆に辿って平泉に向かう一行。義経にも仕えたという山岳信仰の修験者集団を謎の黒装束の男達が襲い、不穏な状況が漂い始める。


稀少な手がかりを元に財宝の在処を平泉北西の北上山地と割り出し、山道険しい藪の奥を分け進む。財宝目当ての争いに、シュリーマンも短銃を手に持ち構える。はたして財宝は見つかるのか、そして義経北行伝説の真相とは?




こちらは、もう一つ[E:sweat01]


2012年12月15日土曜日

風の王国1.2.3.4

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平谷美樹著「風の王国1巻.~4巻」を一気に完読。かなり前から読もうと思っていたが、文庫本只今連載中なので、少し待っていたがとうとう待ちきれずに読み始める。いやおもしろい!!







壮大なスケールで描く、大長篇伝奇ロマン小説だ。














<1巻>


延喜十八年(九一八年)夏、東日流国(現在の青森県)。東日流の人間として育てられてきた宇鉄明秀は自分の出生の謎を解き明かすために、海を隔てた渤海国へ向かう。十七年前に赤ん坊だった自分を東日流に連れてきたのは誰なのか?命がけの船旅を経て、やがて明秀は渤海の港町・麗津へと辿り着くのだが…。幻の王国・渤海を舞台に繰り広げられる、侵略と戦争、恋と陰謀・・・・






<2巻>


渤海国王族の血筋であることが判明した明秀は、二月ぶりに東日流へ帰ってきた。契丹国との戦に備えて、渤海国王より援軍の頼みをつづった国書を届けるためだった。そして明秀は契丹の方術使に対するために、同じ力を持つ易詫を探すことに。一方、契丹国から皇太子・耶律突欲の拉致を理由に、領土を要求された渤海国では、戦を避けるために大徳信の妹・芳蘭を人質に献上しようとしていた・・・・・・。


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<3巻>


大明秀は、東日流から千人の援軍を率いて、再び渤海へやってきた。安東兼任から、周蘭の死と耶津突欲の要求を聞いた明秀は、大徳信たちとともに敵地・契丹へ赴くことに。一方、須哩奴夷靺鞨に捕らえられた芳蘭にも、再び突欲が迫りつつあった。渤海、契丹、東日流、須哩奴夷靺鞨、それぞれの野望がぶつかるとき、運命は大きく動き始めようとしていた・・・・・・。




<4巻>



明秀たちの率いる東日流軍は、遼東に東日流府をうち立てた。だが、契丹の動きが気になった明秀は、須哩奴夷靺鞨を助けに向かうのだった。そんな中、罪のない良民を多数殺害し出奔した建部清瀬麻呂が、安東勇魚を訪ねて帰ってきた。馬朝義の忠告に逆らい、勇魚は罪を償うと言う清瀬麻呂を受け入れるのだが…。





2012年12月8日土曜日

南稜七ツ家秘録 血路・死地

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長谷川卓著「南稜七ツ家秘録 血路」「南稜七ツ家秘録 死地」2冊を読む。





血路・・・・




血飛沫が飛んだ。ヌメリの手首が、断ち斬られ、虚空に撥ねたのだ。腕の先から夥しい血を噴き出しながら、ヌメリが早瀬の中に倒れた。勘兵衛は流れに飲まれて行くヌメリを視野から捨て、泥目を探した。鉄幹の刃を受け損ねた傷で、泥目は血達磨になっていた。「加勢致すぞ」勘兵衛が水を蹴立てて走った。勘兵衛に気付いた鉄幹は、ヌメリが敗れたことを即座に悟った。(これまでか……)かつて身に受けた覚えのない敗北感だった。《かまきり》が名もない七ツ家ごときに敗れるのか。(本文より)
武田の暗殺部隊《かまきり》と山の者の集団《七ツ家》との死闘が、今、始まる!





死地・・・・






山の民〈南稜七ツ家〉の二ツは、秀吉軍に敗色濃厚な柴田勝家より、御方様を城より無事助けるよう、依頼を受けた。それは、二ツと秀吉を守る森の民・錣一族及び謎の老婆久米との、長く壮絶な戦いの幕開けであった。「荒唐にして無稽、しかしながら息もつがせぬ興奮の連続、こは山田風太郎奇跡の復活か」と、浅田次郎氏絶賛の、戦国の闇を舞台に縦横無尽にくり拡げられる長篇時代小説の傑作。





傑作です。忍び物は何といってもスピード感と緊張感が命です。それをあますところなく表現できています。お勧めです。


2012年12月1日土曜日

泣き虫弱虫諸葛孔明 第壱部・第弐部

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 酒見賢一著 「泣き虫弱虫諸葛孔明」第壱部、弐部を読む。







口喧嘩無敗を誇り、いじめた相手には得意の火計(放火)で恨みを晴らす―なんともイヤな子供だった諸葛孔明。奇怪な衣装に身を包み、宇宙の神秘を滔々と説いて人を煙に巻くアブナイ男に、どうしてあの劉備玄徳がわざわざ「三顧の礼」を尽くしたのか?新解釈にあふれ無類に面白い酒見版「三国志」待望の文庫化。





壱部は、孔明幼少から三顧の礼まで、弐部は、孔明出廬後から長坂坡の戦いまでが描かれています。ハードカバーは参部が出ているようですが、文庫化まで待ちます。




三国志、三国志演義の矛盾をつきながら、これでもかと笑わせてくれます。